落語や歌舞伎の舞台を歩こう!(その四) 

赤穂浪士の討入事件と歌舞伎の忠臣蔵

 数年前の12月ある晩、群馬から街歩き目的で初めて『ほていや』に泊まりに来たアラ還世代の人と深夜まで話しをする時間があった。彼は『ほていや』をアド街の山谷・泪橋編から知って、東京に行く時に一度泊まりに行こうと考えていたという。また、昔音楽プロデューサーをしていた時、土手の中江さんとも縁の深い作曲家團伊玖磨氏とも仕事を共にしたことがあったそうだ。
 僕が「世間では青春18キップで泊まりに来る人は若い人という固定イメージがあるが、実は中高年やお年寄りが多い」というような話をすると、彼は障害者手帳を持っていて100㌔以上の距離だと半額で鉄道に乗れるので、今回はその特典を使って一泊で忠臣蔵の歴史散策に来たと話してくれた。

 あの赤穂浪士の討入事件といえば、川向うの墨田区にある吉良邸や両国橋などが舞台になっているので『ほていや』から歩いたって歩けない距離ではない。今は吉良邸跡は墨田区に移管され、「本所松坂町公園」という公園になっていているが、彼は「とても小さな公園だった」と言って笑ってた。
 実は討入当時の屋敷は今の“86倍”もあったとか。敷地面積2,557坪、建坪だけでも1,234坪で50室近い部屋数もあったという大邸宅だったようだ。

 山谷周辺には鬼平犯科帳に登場する玉姫稲荷神社など池波正太郎の歴史小説の舞台が点在しているが、山谷の人たちは話題にする人が少ないのに対して、逆に「鬼平・剣客・梅安」ファンが泊まりにやって来る話や、何時かはニューカレドニアから池波ファンの若夫婦が『ほていや』に泊まりに来た話もした。
 韓国焼酎「チョウム・チョロム」を飲みながら長話して、気が付いたら深夜2時をとっくに回ってた。その後彼は何時も当日予約して急に泊まりに来る『ほていや』の常連さんになった。

例年12月になると仮名手本忠臣蔵が
劇場で上演されることが多い ↓
仮名手本忠臣蔵のチラシ
(※) 開場50周年記念公演として10月~12月に掛けて国立劇場で三ヶ月完全通し上演していますが、今年の新歌舞伎座(木挽町)では残念ながら仮名手本忠臣蔵は上演されていない。

  仮名手本忠臣蔵は、元禄時代の江戸城内で起きた実際のスキャンダルをストーリーにしているが、御上からのお咎めを避けるため、初演当時から歌舞伎も人形浄瑠璃も時代設定を南北朝時代に置き換えて太平記のエッセンスを入れつつ上演され続けられてきた。登場人物も史実の浅野内匠頭を『塩冶判官高定』、吉良上野介は『高師直』で大石内蔵助に至っては『大星由良助』となってしまってるので、初めて見る人で予備知識がないまま見たら混乱するかも知れない。
 塩冶判官高定の「塩」は浅野内匠頭の領地赤穂の特産品を、高師直の名は吉良上野介が江戸幕府における儀式や典礼を司る役職「高家(こうけ)」だったことを暗示させているらしい。


 文政11年(1828年)6月に『ほていや』から南へ1,300mのところにかつてあった聖天町の芝居街。そこにあった三座の中の「市村座」で、「忠臣蔵七役」を二代目坂東蓑助が勤めた時の錦絵が下です。実は、この錦絵の似顔は蓑助の父三代目三津五郎で、一年前の文政10年7月に同じ市村座で父三津五郎が七役として上演された時に売り出された錦絵の改訂版で、画題などを差替えて使われていたという。
 そもそも忠臣蔵をひとりの看板役者がなぜ複数の役を演じたかの理由は、出演役者が正月休みなどで休暇を取って演じる人がいなかったため止むなく七役になったと聞いたことがある。それが大当たりして以後別の歌舞伎役者も演じるようになったらしい。

↓ 忠臣蔵七役の錦絵(坂東蓑助) / 二代目歌川豊国
「忠臣蔵七役」の錦絵

 ちなみに正確には、歌舞伎では浅野内匠頭を「塩冶判官」、文楽では「塩谷判官」と表記、大石内蔵助は歌舞伎では「由良之助」、文楽では「由良助」とそれぞれ微妙に名前が異なるそうだ。

新歌舞伎座の正面

 歌舞伎の時代物の序幕を「大序」とよんで様式的な演出を今に伝えているのは現代では仮名手本忠臣蔵ぐらいなんだそうだが、この芝居が元々人形浄瑠璃だった名残から、幕開前に裃姿の口上人形が登場、配役を紹介し、幕開き後は登場人物が人形のしぐさから始まる。
 四段目の血なまぐさい「判官切腹」の幕は、昔は茶屋からの仕出しが制限される“出物禁止”の幕だったそうだが、現代の東京式の上演では四段目の後に上演されるのが通例となっているのが道行旅路の花聟(落人)だが、その清元節の所作事の幕に滑稽な造りで登場する高師直が家臣の鷺坂伴内が腰元お軽にチョッカイを出す場面。もしも塩冶家の家老由良助と真逆の立場だったらといつも思ってしまう。


↓ 新歌舞伎座の1階席
新歌舞伎座の1階席

↓ 忠臣蔵公演時には新歌舞伎座真下にある「木挽町広場」 は忠臣蔵の飾り付けに
新歌舞伎座地階の「木挽町広場」

↓ 木挽町広場の一角にある幸運を呼ぶ打出の小槌の実演販売に外国人が…。
幸運を呼ぶ打出の小槌の実演販売

新歌舞伎座周辺は、歌舞伎役者や舞台関係者が利用する有名飲食店が多い
幕間カレーをウリにする店も


【 忠臣蔵にまつわる場所を巡ろう 】 『ほていや』のある台東区から隅田川を渡ったお隣のエリア墨田区にある両国周辺には赤穂浪士にまつわる場所がとても多い。
 本所の吉良邸を探索していたという赤穂浪士の隠れ家や討ち入り前に立ち寄ったというそば跡、討ち入り後に休息を願い出たが、赤穂浪士のその生々しい血のり装束姿のため寺から断られたという回向院など等…。

 忠臣蔵の史実を時間経過通りに街歩きをするなら、まずは①「吉良邸正門跡」からスタートして⇒②「梶川与惣兵衛 本所奉行所跡」⇒③「前原伊助宅跡」⇒④「一之橋」⇒⑤「討ち入りそば跡」⇒⑥「旧両国橋(東両国広小路)」⇒⑦「大高源吾の句跡(両国橋東詰)」⇒⑧「回向院」⇒⑨「本所松坂町の石碑」⇒⑩「JR両国駅」のルートがお薦め。

 街歩きの帰り道には、JR両国駅内に先月25日(金)に誕生したばかりの新施設「江戸NOREN」も見学してみたらいかがですか?吹き抜けの和風空間に屋台やフードモールから日本相撲協会監修による本物の土俵も出現した。

‐両国‐江戸NOREN


‐両国‐ 江戸NOREN
● 開館時間= 10:00~23:30
● 休館日1月1日・2日および施設点検日(不定)
● 施設の公式HPは⇒こちら
(※) 店舗により営業時間が異なるらしいので、詳しくは店舗一覧より確認を !!



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