東京・下町 「山谷の七不思議」 

「山谷の七不思議」

 なぜか観音様に背を向け入口が山谷の方向を向いている吉原。お江戸の昔に日本橋人形町にあった「元吉原」が浅草田圃の「新吉原」へ移ってきてからは“吉原”と“山谷”は一緒に繁栄。“江戸三千両”のひとつと謳われ、新吉原はひと晩に千両(約一億円)のお金が動いたというから周辺はどんなに潤ったか知れない。

 昔々、山谷のメインストリートの奥州街道(現在の吉野通り)から遊里(ゆうり)の入り口日本堤へ続く小道に御上から夜店の出店が許されたという。それが現在の“いろは会商店街”の始まりだそうで、旦那衆が遊女に貢ぐ品々を売っていたといいます。
 いろは会という商店街が結ぶ街、吉原と山谷。今でも「風俗の街」と「労働者の街」という個性的でディープな土地といったイメージが強いが、吉原といえば、江戸の町民文化の発信地、かつて山谷地域でもその東側は風光明媚な高級別荘地だった土地柄。と言っても初めて山谷に泊まりに来る一般旅行者には信じてもらえそうにないが…。

 俗に「山谷の常識 世間の非常識」などと言われてきたが、“寄せ場”があるエリアは一般社会から隔離された特殊社会で、寄せ場文化独特の価値観を共有する者達の生活の拠点といえるかも知れない。
 例えば、よくある日本社会の組織などにあるような年功序列的な枠組みからは除外され、この価値観の世界の中に住む人々は、ある意味自由で平等な特権を持っているかのようにも見えたものです。

 また“寄せ場”と呼ばれる場所は、日雇いの肉体労働者という共通の者同士が暮らす点では、学歴や過去はあまり意味を持たず、多少の身体的、精神的な障害があってもさほどこだわりがない非常に寛容な社会といえます。労働の権利を手に入れた者が仕事にあぶれた者へ金品を援助する相互扶助の仲間意識など等、寄せ場には様々な暗黙の社会ルールが存在します。外国人にも偏見がなくフレンドリーで親切というのもここに関係しているのかも知れない。
 実は、神崎清氏の「山谷ドヤ街」という本のはじめに「山谷の七不思議を語る」というとても気になる章があります。

「山谷の七不思議」

一、女がおそわれない (圧倒的に男性社会なのになぜか性犯罪が稀少)

二、ドヤがおそわれない (暴動の対象は大方山谷での権力の象徴=マンモス交番)

三、働かなくても食える (生活保護者が多い・助け合いの仲間意識・支援団体の存在など)

四、働いても金がたまらない (江戸っ子は宵越しの金は使わぬ=寄せ場文化か?)

五、自殺者が少ない (寄せ場の仲間意識からくる助け合いの文化が関係?)

六、手配師が多い (役人が紹介の日当よりなぜか手配師のピンハネ後のデズラが高い)

七、法律を厳重に守れば、秩序が維持できない
  (職安法違反・労働基準法違反・道路交通法違反…、これこそがマンモスのおまわり
   さん達の本音ではないかと筆者の神崎氏は語っている)

 山谷の七不思議は、マンモス交番(旧山谷地区派出所の別称)に勤務する浅草警察署のおまわりさん達の茶飲み話から出たらしいですが、江戸時代から吉原遊郭のダジャレの羅列として伝えられる「吉原七不思議」をもじったものではないかと思っています。しかし、「山谷の七不思議」の方は「六」を除けばほとんどが平成の今でも通じているような気がします。両方を比較してみると面白いかも知れませんね。

 近年、建設需要の急低下や急激な産業構造の変化などから日雇労働市場が形だけになってきて寄せ場機能も失われつつあります。日雇い労働市場が①重工業主導からサービス産業主導へ移行②労働力の中心が中高年層から若者層、または男性から女性へと変化③その労働者の称呼も日雇い労働者から響きの良いフリーターという呼び名へと変化している点も指摘されている。さらに、手配師は人材派遣会社と名を変え、労働者はPCやケータイから職を求める人材派遣会社の登録者となり、各個人別に労働を求めることで寄せ場の求心力も共同体意識も薄まり、結果“寄せ場のおじさん達”と“寄せ場文化”自体が絶滅危惧種化する可能性をも示唆されてきている。

 漫画“あしたのジョー”では「人生の敗者が涙を流して渡る橋」が泪橋だが、寄せ場のおじさん達が泪橋交差点を逆に渡れば、待っているのは世間の冷たい偏見の現実。だから「♪“山谷大学”入学は簡単、でも卒業は難しい♪」と言うのもうなずける。今や「山谷の七不思議」を生んだ山谷の寄せ場は、近い将来形骸化するであろう一歩手前のところまできている。



【 吉原を舞台にした劇場映画 】 ⇒「さくらん」 公式サイト

【 山谷を舞台にした劇場映画 】 ⇒「あしたのジョー」 公式サイト

【 寄せ場用語の基礎知識 (東京・山谷編) 】 は⇒こちら

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